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フランスのピザがちょっと違う理由|パリ在住27年が語る“フュージョン”の真実

パリ在住27年のエイジです。

フランスでピザを食べたことがある方なら、一度はこう思ったことがあるかもしれません。「見た目はおいしそうなのに、なんか違う…?」

ローマやナポリの本場の味を知ってしまうと、フランスのピザにはどこか不思議な“ズレ”を感じます。今回は、そんなフランスのピザ事情を、値段・味・文化の違いを交えてお話しします。


🥖 フランスのピザはなぜこうなる?


フランスのピザ屋さんにも立派な釜を構えたお店があります。でも、イタリアのように薪をたっぷり使う店はほとんどありません。

薪を2本だけ申し訳程度に入れて、あとはガスか電気オーブン。そのため、香ばしい焼き目も、あの薪の香りもありません。

パリの中心部では厨房スペースが狭く、薪を積んでおける場所もないんです。だからフランスでは“本格派ピザ”をうたっていても、実際は設備の限界があるというわけです。


🧊 真空パックのピザ生地


僕の家の近くに「ナポリ風ピザ」と書かれた人気店があります。スタッフもイタリア人、雰囲気も本場っぽい。

でもある日、偶然見てしまいました。店の裏口で、真空パックに入ったピザ生地を運び入れているところを。

生地にはすでに焦げ目がついていて、半焼きの状態。つまり、既製品なんです。

フランスではこの“半焼き生地”を温めて提供するお店がかなり多く、お客さんは「焼きたて」と思って食べています。

確かに、熱々のうちはおいしく感じる。でも、イタリア人が見たらきっと卒倒します(笑)。


🍝 フランスのイタリア料理店はイタリア料理店じゃない?


パリの「Trattoria」「Da Marco」「Cinquecento」などの店に入ると、メニューは一見イタリア語で統一されています。

でも、よく見るとこうです。

  • Escargots à la Bourguignonne(エスカルゴ・ブルゴーニュ風)

  • Soupe à l’oignon(オニオングラタンスープ)

  • Carpaccio di manzo(牛のカルパッチョ)

……どこからどこまでがイタリア?(笑)

さらに衝撃なのが「Scaloppina alla milanese(ミラノ風カツレツ)」の付け合わせ。“spaghetti à la napolitaine(ナポリ風スパゲッティ付き)”と書かれています。

ミラノとナポリ、イタリアの南北がひと皿に共演。まさに文化のフュージョンという名のカオスです。


🍣 フランスのパスタは“わが道を行く”


フランスのカフェで定番のパスタといえば「Tagliatelles au saumon(サーモンのタリアテッレ)」。名前はおしゃれですが、ゆで加減は…はい、完全に茹ですぎ

パスタがちょねちょね(ぐちゃぐちゃ)になるまで煮込むのがフランス流。これが「わが道を行くパスタ」なんです。

自己主張のあるピザ、自己主張のあるパスタ。ある意味、フランスらしいですよね(笑)。


💶 フランスのピザの値段とサイズ感


パリのピザは平均で1枚15〜20ユーロ(約2,500〜3,200円)。ローマやナポリでは同じ金額で、ピザ+ワイン+デザートが楽しめます。

しかもフランスのピザは少し小ぶりで、生地も厚め。「高いのに満足度が低い」と感じる人も少なくありません。

これは家賃・人件費の高さもありますが、料理よりも雰囲気やインテリア代が含まれているのが実情です。


☀️ フランスのピザで味わう“ありがたい試練”


それでも僕は思うんです。フランスでピザを食べるたびに、「なんて僕はラッキーなんだろう」と。

フランス流のピザを食べることで、味覚がリセットされるんですよね。

そしてローマやナポリに行って本場のピザを食べた瞬間――「ああ、これだ!」と。

その反動で、5倍くらいおいしく感じる(笑)。

つまりフランスのピザは、僕にとってありがたい試練なんです。本場の味を再確認させてくれる、ちょっとした人生の味覚テスト。


🎬 まとめ:文化の違いを楽しもう


フランスのピザは、イタリアのそれとは違います。でも、そこには「フランス人が夢見る理想のイタリア」がある。

つまり、文化の交差点としてのピザなんです。

旅行者の皆さんも、フランスでピザを食べたら、ぜひ“違い”を味わってみてください。そして次にローマへ行ったとき、そのギャップを楽しんでみてください。


 
 
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